子守唄
街中でふと耳に入り込んだ歌のフレーズ。

「キミノコト考エルト夜モネムレナイケド…」

あァ、ボクとおんなじね。
息苦しいんね。


思い出すたびくちずさむ。
「キミノコト考エルト夜モ」
「キミノコト考エルト」
「キミノコト」

――じゃあ、キミは?


ボクがキミを思うて眠れん夜は、
キミは、如何お過ごし?

2006.06.11 Sunday






満たされない
ここんとこ、夢見が悪い。
夢の内容は覚えてへんけど、えぇ夢やなかったことは確か。

「…キミのせいよ」

布団の上起き上がり、後味悪い夢の残滓を追い払いつつ口を突くのは、明らかに八つ当たり。

キミの声が聞こえるから眠れるけれど、
キミに会えないから夢見が悪い。



( 言い掛かりつけてでも会いたいんよ、キミに。
言うたでしょう? これは中毒や、て)

2006.06.07 Wednesday






キミの、
 キミの声が聴きたい。
 歌や本で気をまぎらわせても、ちィとも効きゃあせん。
 ボクを夢の世界に連れてってくれるんは、キミとの他愛ない会話だけ。
 なぁ、聞かせてぇな、キミの声。
 ボクを眠らせたって?

2006.05.24 Wednesday






意訳(つまりは、)
 ――Stop thinking that you have too many things to do.


 小難しいこと言わんと、
 キミはボクのことだけ考えとりゃあえぇ。



 ――I can't.


 それができたらどんなに楽か。

2006.05.23 Tuesday






治すつもりもないくせに
 困ったね、
 眠れる気がせんよ、キミの声が聞こえんと。
 毎夜のことで呆れてはる?
 それは堪忍、でもあかんの、どうしようもないんよ。

 これは中毒、そう、キミの声に。


 そして今夜も、ボクはキミに電話をかける。
 ちゃんと先に言うとこな、

 おやすみなさい、良い夢を。

2006.05.10 Wednesday